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全国行脚174日を終えて IN奈良

徳島、兵庫、大阪とキャンペーンは路上から学校へと舞台は広がり、ダイレクトに学生のみんなに伝える機会に巡り会った。よし!この調子で41都道府県目になる奈良県へ突入中の174日目です。
今回は中学校でキャンペーンをしたときの様子を書こうと思う。
週が空けた月曜日。時刻は朝8時20分。体育館には続々と生徒が入ってくる。何人かが外で待機しているポールに気づいてざわつきマウンテン。すると「コラっ!!そこ早く入らんか!!」と生活指導の先生が叫んでいる。時刻の針はちょうど8時30分を指していた。
みんなきちんと整列して体操座り。その目の前にはすでにのぼりが三本立っている。
その状況の中で生徒指導の先生が今週の注意事項や連絡事項など軽めのトーク。終わったあとにアナウンスが入った。
「今日は東京からお客さんが来ています。只今いじめ撲滅で全国をまわっている登天ポールさんです。それではよろしくお願いします。」
袖で隠れていた私は登場した。
500人くらいはいるだろうか?軽くざわめきが起こる中、ステージのセンターまでゆっくりと歩いていく。路上とは決定的に違う圧倒的な空気感。これはなんなんだろう?まるで体育館が一つの生き物になってポールに襲ってきたかのような空気が肌を刺す。中央に立った時にようやくその空気の意味が分かった。
 …ここは現場。これが今いじめが行われている現場の空気…
私はゆっくり深呼吸をし、ゆっくり両腕を上げる。力を貸してくれと言わんばかりに空気中に浮いているミクロハッピーを集め終わった瞬間、一気に叫んだ。
「元気マウンテン!登天ポールです。」
一瞬で空気が変わる。同時にすぐ畳み掛ける。
「いじめなんてくだらないことはやめてもっとハッピーでいこうぜ。それぞれの夢、希望に向かって登っていこう♪」
間髪入れずに私はマウンテンソングを歌い始めた…。
どんなにきれいごとを言ったって現場に立ってみないと分からない。
生徒一人一人の目がリアルに訴えかけてくる。
いじめているヤツの目。
いじめられて苦しんでいるヤツの目。
あまり表情に現れないがそれは明らかだった。
何が言いたいか?
今のいじめは繊細すぎる。
いじめはどんどんと進化していて、見えないところでしっかりと根を張っている。その根があまりにも深すぎてSOS信号は爆発する寸前までおそらく親も先生も気づけないんだろう。まさに灯台下暗し。
灯台の下にいるのに誰も気づいてくれないジレンマ。
叫びたいけど叫べないジレンマ。
超音波レベルなその信号を今後誰が気づいてあげれるのだろうか…
そんな事を思いながら少しでも彼らの気持ちにプラスパワーを伝える事が出来ればと歌い続けた。
NEXT IS …